

一昔前のデジタルツールは、使用しないときは電源を切るのが一般的でした。しかし、iPhoneやiPadなどのツールにはスリープ機能が搭載されています。一定時間使用しないと自動的にスリープモードに入ることで、電力消費や本体への負担が軽減され、使いたいときだけディスプレイを表示できるようになっています。ところが、利便性が増した一方で、画面が自動で消えないといったトラブルが起こるようになりました。今回はiPhoneが自動でスリープしない場合の対処方法についてご紹介します。
iPhoneの画面が自動で消えない場合に確認したい設定
iPhoneが自動でスリープしなくなってしまうと、余計に電力を消費してしまうのみでなく、本体に負荷がかかり続ける状態になり、本体の寿命を縮めることになってしまいます。自動スリープしなくなってしまった場合、故障を疑い焦ってしまうかもしれません。しかし、iPhoneではスリープまでの時間を設定できる機能があります。そこで、まずは設定を確認してみましょう。
iPhoneを操作して「設定」→「画面表示と明るさ」→「自動ロック」へ進むと、スリープまでの時間を設定できるようになっています。この設定が「なし」になっていたり、あるいは時間が長くなっていたりすると、しばらく使用していなくても自動でスリープに入らなくなります。初期設定の状態では自動スリープがオンになっていますが、何らかの操作を行ったときに設定を変えてしまっているケースもありますから、確認しましょう。
一時的にスリープしない不具合の場合は再起動
iPhoneは、メモリ不足や処理によって発生する熱など、さまざまな理由から一時的に動作が不安定になってしまうことがあります。これが原因で自動スリープが機能しなくなってしまうというケースも少なくありません。
こういった一時的な不具合の場合、一度強制終了し、再起動することによって改善できるケースがあります。電源ボタンを長押しすると自動で強制終了となりますから、少し時間を置いて再度電源ボタンを長押しし、iPhoneを起動してください。
また、強制的に再起動させる方法もあります。Phone 8/8 Plus、iPhone Xの強制再起動は、音量の上げるボタンを押して離す、次に音量の下げるボタンを押して離す、最後に電源ボタンをシステムが終了するまで長押し、の順序でボタンを押すことで可能です。
iPhone 7/7 Plusの場合は、音量を下げるボタンと電源ボタンを同時に長押し、iPhone 6s/6s Plus以前の端末の場合は、ホームボタンと電源ボタンを同時に長押しすると、強制的に再起動がかかります。
なお、こちらはスリープ以外にも、タッチ操作に反応しなくなってしまったり、アプリの使用中にフリーズ、動作が遅くなってしまったりといった不具合に対しても有効な方法です。iPhoneの不具合による故障を疑う前に、まずは一度強制終了+再起動を試してみましょう。
OSをアップデートする
iPhoneが正常に動作しない場合、ハードウエア本体の問題を疑ってしまう方も多いかもしれません。しかし、問題はソフトウエアにあるというケースも少なくありません。iPhoneに採用されているiOSは、非常に高性能なソフトウエアではありますが、まれに不具合が発生することもあります。こういった問題を解消するために、Appleでは定期的にOSを改善しています。アップデートによって最新のOSを適用することによって、不具合が解消できるケースもあります。
なので、iPhoneが自動でスリープに入らないといったトラブルが発生した場合、OSが最新のものであるのかを確認してみましょう。OSは、「設定」→「ソフトウエア・アップデート」で状態の確認やアップデートを行えます。データ通信量が多い作業であるため、必ずWi-Fiのある環境で行うようにしましょう。また、OSアップデートによりにまれにデータが消えてしまう例もありますから、事前にバックアップを行うようおすすめします。
iPhone8でスリープしない問題が発生した場合の対処方
2017年に発売され、2018年現在、最後のホームボタン採用モデルとなっていることもあり、人気のiPhone8。しかし、こちらのモデルは自動でスリープしない問題が頻発していることが報告されています。現時点では、この不具合に対して確実な解決方法が見つかっておらず、アップデートでの対応を待たざるを得ません。こまめにOSアップデートを確認するようにしましょう。
しかし、iPhone8の場合も強制終了+再起動や、自動ロックの設定を何度か繰り返し変更することによって、状況が改善されたというケースも報告されています。念のためお試しください。特に、就寝時に自動スリープが機能せず、目が覚めたらバッテリー残量が0になるトラブルには、注意しておきましょう。
自動スリープが機能しないというトラブルは、iPhoneでは比較的よく見られるものです。基本的には設定変更や再起動などによって解消ができ、ハードウエアの故障ではないというケースがほとんどです。しかしながら、あまりに自動スリープが頻繁に動作しなくなってしまう場合には、どこかが故障している可能性がないとは断言できません。
スリープに関するトラブルの場合、画面割れやバッテリーの劣化などのように、原因がはっきりとしていませんから、プロにチェックしてもらう必要があるでしょう。iPhoneの不具合でお悩みの方は、お気軽に修理専門店へご相談ください。ご紹介した方法でも対処できない場合は、一度店舗へ持ち込んでみましょう。